旅行好き、ホテルステイ好き、そしてマイルを有効活用したい方にとって、見逃せない1枚が「マリオットボンヴォイ プレミアム アメリカン・エキスプレス・カード」(以下、プレミアムアメックス)です。日本国内で発行されるこのカードは、マリオット系列ホテルでの特典が充実しているだけでなく、貯めたポイントを40社以上の航空会社のマイルに交換できるなど、活用範囲が非常に広いのが特徴です。
本記事では、まずカードの基本スペック、一般カードとの比較、付帯特典の詳細をしっかりと解説し、次にマリオットポイントの航空マイル交換先をすべて紹介します。さらに、マイル交換時のボーナスポイントルールについても詳しく取り上げていきます。また、交換比率が有利なユナイテッド航空やボーナスポイント対象外の航空会社、ポイント付与対象外の利用先などについても深堀りしていきます。
マリオットボンヴォイアメックス:一般カードとプレミアムカードの違い
項目 | 一般カード | プレミアムカード |
---|---|---|
年会費(税込) | 23,100円 | 49,500円 |
家族カード | 1枚目無料 | 1枚目無料 |
マリオットポイント付与 | 100円=2pt | 100円=3pt |
マイル移行レート | 3pt=1マイル(60,000pt交換時+5,000マイル) | 同左 |
エリート資格 | シルバー自動付与・年間100万円利用でゴールド付与 | ゴールド自動付与・年間400万円利用でプラチナ付与 |
無料宿泊特典 | 年150万円利用で35,000pt宿泊 | 年150万円利用で50,000pt宿泊 |
エリートナイトクレジット | 年間15泊 | 年間15泊 |
プレミアムアメックスの主な特典
1. 自動ゴールドエリート会員付与
カード入会後すぐにマリオットのゴールドエリートステータスが付与されます。14時までのレイトチェックアウト、ウェルカムギフト(ポイント付与)、空室状況に応じた客室のアップグレードといった、旅の快適さを向上させる特典が魅力です。
2. 無料宿泊特典(年150万円利用)
年間150万円以上利用した場合、カード更新時に無料宿泊特典が付与されます。プレミアムカードなら最大50,000ポイントまで、一般カードは35,000ポイントまで利用可能。1泊5万円以上するラグジュアリーホテルも対象となり、年会費の元を取りやすくなっています。
3. エリートナイトクレジット(年間15泊)
プレミアム・一般いずれのカードも、毎年1回「15泊分」のエリートナイトクレジットがマリオットのアカウントに付与されます。これは年間の宿泊実績としてカウントされるため、50泊で達成できるプラチナエリートを目指すうえで大きな助けとなります。
4. プロパティクレジット
国内外のザ・リッツ・カールトンまたはセントレジスでの2連泊以上の宿泊時に「100米ドルのプロパティクレジット」付きのプランで予約すると、レストランやスパなどで利用できる100米ドルのプロパティクレジットを獲得できます。
5. 国内空港ラウンジ利用・スーツケース無料配送
- 国内主要空港のカードラウンジが無料
- 海外からの帰国時にスーツケース1個無料配送(成田・羽田・関空)
- 海外旅行保険最大5,000万円(利用付帯)
マリオットポイントはマイルに交換できる
マリオットの最大の魅力のひとつは、貯めたポイントをマイルに交換できる提携航空会社の多さです。提携先は世界40社以上。以下は代表的な交換先航空会社の一覧です。
■ マイル交換提携航空会社一覧(2024年現在)
- JAL(日本航空)
- ANA(全日本空輸)
- ユナイテッド航空
- アメリカン航空
- ブリティッシュ・エアウェイズ
- エールフランス/KLM(フライングブルー)
- ルフトハンザ航空
- シンガポール航空
- カタール航空
- ターキッシュエアラインズ
- アエロメヒコ航空
- アラスカ航空
- アビアンカ航空
- エティハド航空
- デルタ航空(SkyMiles)
- ヴァージンアトランティック
- 中国国際航空(Air China)
- 中国東方航空
- その他
通常、3ポイント=1マイルの交換レートですが、60,000ポイントごとに5,000マイルのボーナスが付与されます。つまり、60,000pt → 25,000マイルの換算になります(特定航空会社を除く)。
ユナイテッド航空はさらにお得!ボーナスマイル増量
通常、60,000ポイント=20,000マイルに交換されるところ、ユナイテッド航空(MileagePlus)に交換する場合は、さらに10,000マイルのボーナスが加算されます。つまり、60,000pt → 30,000マイルに!
これは全航空会社の中でも最も有利な条件で、マリオット公式サイトにおいても特別提携が明記されています。ユナイテッド航空はANAとのコードシェアやスターアライアンス加盟もあり、日本国内・国際線ともに非常に使い勝手の良いマイレージプログラムです。
■ ユナイテッド航空へのマイル交換をおすすめする理由
- マリオットポイント→マイルの交換比率が最も高い
- ANA便(特典航空券)もマイルで予約可能
- 燃油サーチャージ不要のルートが多い
ボーナスポイントが付かない航空会社
以下の航空会社は、60,000pt交換時でも5,000マイルのボーナスが付きません。つまり、交換比率がやや割高となるため注意が必要です。
- アメリカン航空
- デルタ航空
- アビアンカ航空
このため、マイル移行を重視するなら、JAL・ANA・ユナイテッド・ブリティッシュエアウェイズなど、ボーナスが適用される航空会社を選ぶのが賢明です。
ポイント付与対象外・半分のポイントしか付かない利用先
アメリカン・エキスプレス公式が公開している情報によれば、マリオットアメックス利用時に「ポイント付与対象外」あるいは「通常の半分のポイント(1.5pt/100円)」しか付かない店舗・カテゴリが存在します。予告なく追加されることがあるので注意が必要です。
■ ポイント付与対象外の主な利用先
- NHK受信料
- 電気・ガス・水道などの一部公共料金
- 税金(ふるさと納税含む)
- 電子マネーチャージ(モバイルSuica、PASMO、WAONなど)
- 楽天Edy、nanacoチャージ
- 寄付金・募金
■ 半分のポイント付与となる利用先(100円=1.5pt)
- 医療機関での支払い
- 郵便局窓口での支払い
- 保険料支払い(生命保険・損害保険)
- 国民年金保険料
- 一部学校・教育機関の学費
これらの利用先は、他のクレジットカードの場合は制限なくポイントが付与される事もあります。クレジットカードを複数枚所有できる人は使い分けも考えましょう。
結論:マリオットアメックスは「旅行好き」に最強
ここまで見てきた通り、マリオットボンヴォイ プレミアム アメリカン・エキスプレス・カードは、ホテルステイだけでなく、航空マイル活用にも非常に優れた万能カードです。特にユナイテッド航空への交換ではマイル換算率が高く、特典航空券への交換もしやすい点は大きな魅力。
ただし、すべての利用が高還元になるわけではなく、ポイント付与対象外の支払いもあるため、カードを持つだけでなく「使い方」が非常に重要となります。旅行を頻繁にする方、航空券やホテルに柔軟に活用したい方にとって、まさに価値のある1枚と言えるでしょう。
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